童謡は心のふるさと

髙山佳子(詩・曲)

「いっばい飲まなきゃ童謡なんて歌えないよ〜」といいながらコンサートにやっとご主人を引きずってきた所、♪ゆうやけこやけで日が暮れて〜と隣から大きな声が。見た事もない少年のようなその横顔に胸キュンとなって、負けずに大声で歌ってしまったとか。周りでも同じような年の人たちが目をキラキラさせて歌っている姿。帰りがけに「よかったな今日は」といつの間にか手をつないで♪ゆうやけこやけで〜と口ずさみながら歩いたとか。そうです。童謡って何か人を素直にさせてしまうのです。日頃のしがらみから解き放たれて少年少女のような心になってしまうのです。そして自分一人じゃない事に気付くとすっかり心の垣根がなくなって。なので、いつもコンサートの時にいいます「心のふるさとに里帰りしましょう」。
赤い鳥童謡運動の礎を作った一人北原白秋はいっています。「童謡を作る時はいつも、母の子守唄のような思いで作るのです。子どもにわかりやすく、大人にとって意味の深いものでなければなりません」

童謡誕生100年記念誌「明日へ」 (2018年発売) より再録

髙山 佳子 プロフィール
東京生まれ。多摩市在住。国立音楽大学声楽科。在学中から「歌のおねえさん」としてNHK、日本テレビ、テレビ朝日の子供番組に出演するほか、NHK 銀河ドラマほか、「題名のない音楽会」(藤原義江と)などにTV出演。アナウンスアカデミ一修了。元東芝レコード専属。 卒業後「屋根の上のヴァイオリン弾き」(森繁久彌)など。芦野宏、淡谷のり子、立川澄人、岡村喬生などと公演。1977年児童合唱団「多摩ファミリーシンガーズ」設立。2007年多摩市教育委員会から表彰される。2009年花とライオン児童合唱音楽賞受賞。日本童謡協会童謡賞特別賞受賞。 多摩市公民館運営審議委員、多摩市文化振興財団評議員を経て現在、多摩ファミリーシンガーズ・多摩童謡友の会主宰。朝日カルチャーセンター、日野社会教育センター童謡講師。日本音楽著作権協会会員。日本童謡協会会員。柳川観光大使。