私たちは、日本童謡協会の名のもとに、

真に子ども達のものとなる童謡の創造と、

その普及のために、心を一つにしてきました。

“童謡″は、かつて大正7年7月1日、

「芸術として真価ある純麗な童話と童謡を創造する最初の運動」として

発刊された雑誌『赤い鳥』が喚起して以来続く、

世界に殆どその例を見ない優れた子どもたちの文化所産であります。

激しい社会環境のもとに、ともすれば、

真に子ども達のものとは何かが見失われがちな今日、

童謡にかける期待は時代の要求となり、新しい飛躍と隆盛が望まれています。

私たちは、この時、”今を生きる子ども達に、今生きる歌を″

の主張を全ての人々と分けあい、社会的な運動までに高揚し、

さらに大きなうねりとなって広がることを願って、

この記念すべき7月1日を、『童謡の日』制定することをここに宣言します。

昭和59年6月26日

日本童謡協会 会長 中田喜直