
名誉会長 湯山 昭
童謡協会は童謡を愛してやまない詩人と作曲家の集団です。その愛してやまない心で詩人と作曲家たちはたゆまず創作にいそしんでいます。子どものために創られた優れた詩とメロディーは大人の心まで届き胸をふるわせます。あの悲惨な東日本大震災の時、うずたかく積まれた瓦礫の前で子どもと大人が一緒になって歌った「故郷」の歌声に、日本中が涙したことを決して忘れません。
98年前に創られた高野辰之・詩 岡野貞一・曲のこの「故郷」の歌は約100年の生命を持って生き続け、被災した多くの皆様に勇気と明日への希望を与 えてくれたのでした。私たち童謡作家が後世に残る歌をどれだけ創れるのか、そのための感性を童謡協会に所属する詩人や作曲家に求めたい、その発表の場として毎年行われているのが童謡祭や子どものコーラス展なのです。
いま生きる子どもたちのために書いた歌が、未来に続く普遍性を持った歌になるよう、会員の皆様とともに進んでゆく童謡協会でありたいと願っております。
会長 早川史郎
令和7年春 日本童謡協会の役員選挙が行われ、新しい理事、監事による今年度の事業がスタートすることとなりました。
協会のすべての会員の方たちが目ざす、童謡の創作とその普及への思いを豊かに広げ支えていくことが選ばれた役員の仕事と考えております。
協会創設の歴史を紐解く、童謡誕生100年記念誌「明日へ」に書かれている協会の大きな事業の完成には、その期の役員の発想と行動力が欠かせないものであることがわかります。それを自らの目で見、体験してきた者として語り学び合って進んでいきたいと思います。
これからも会員の皆様のお力添えをよろしくお願いいたします。
副会長 新沢としひこ
副会長になって
こどもたちが歌う歌は、これからどうなっていくのでしょう?大人の聴く音楽の環境はどんどん変化しています。こどもたちの歌う歌も、時代の変化に連れて、変わっていっています。その中で、童謡協会はどのような活動をし、どのような作品を作っていくのが良いのか、考えていかなければなりません。
時代がいくら変わっても、人間の根本が変わるわけではありません。幼児期に、出会うのにふさわしい音楽というのは昔から変わらずあると思うのです。
今この時代だからこそ、日本童謡協会の存在意義があるようにも思います。こどもたちにより良い歌を届けることを、あきらめず追求し続けていきたいものです。
2年前に童謡協会の副会長になり、どれだけのことが出来たのか分かりませんが、良いところを継承しながら、より新しく、面白い活動を目指して来たつもりです。クリエイティブで夢のある楽しい協会でありたいと、常に思っています。これからも、努力して、より良い、日本童謡協会になるように、盛り上げていくつもりです。よろしくお願いします。